どーも!グッチー@098takashiです。
今日は『もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』神田桂一・菊池良著/宝島社が面白かったので、紹介します。
わかるひとにはわかる!感じでおもしろい本でした。
いろんな小説を読んでいる人は作家の文体で書かれたカップ麺の作り方に「こんな書き方があったか!」と膝を打つに違いない!!
本好きは必見ですよ。
もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら
本の情報はこちら。
単行本: 190ページ
出版社: 宝島社 (2017/6/7)
ISBN-10: 480027110X
ISBN-13: 978-4800271105
発売日: 2017/6/7
もし「村上春樹がカップ焼きそばの作り方を書いたら」
久々に「やられた!」と思えるような本でした。
文豪たちがカップ焼きそばの作り方を文豪独自の文体で書いたらどうなるか。
内容としては、見開き2ページの分量で、ひたすらカップ焼きそばの作り方がそれぞれの文豪や文体の持ち味を活かして書かれています。
例を挙げると、太宰治、コナン・ドイル、星野源、ドフトエフスキー、松尾芭蕉、田山花袋などなど。総勢100名ほど。中には迷惑メール文体、週刊文春文体、求人広告文体など人ではない文体も出てきます。
たとえば、「村上春樹がカップ焼きそばの作り方を書いたら」
題名は「1973年のカップ焼きそば」(まるで「1973年のピンボール」)
きみがカップ焼きそばをつくろうとしている事実について、僕は何も興味を持っていないし、何かを言う権利もない。エレベーターの回数表示を眺めるように、ただ見ているだけだ。<中略>ただ、一つだけ確実に言えることがある。完璧な湯切りは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。
本書P17
この中略にどうやってカップ焼きそばの作り方が書いてあるの?という感じですが、11行の中にちゃんとカップ焼きそばの作り方が書かれているんです。
なるほどね、と膝を叩く内容です。
ハードボイルド「深夜焼きそば特急」
ハードボイルド作家沢木耕太郎文体も面白い。
トルコからオランダに行くヒッピーバスに揺られてすでに4時間が経過しようとしていた。<中略>僕は日本から持ってきた虎の子のカップ焼きそばをとうとう食べることに決めた。このあたりに休憩所はなく、バスは当分止まる気配はない。僕は、付属の火薬を入れたその上から電熱コイルで沸かしたお湯を入れた。
本書P114
ここから湯切りをして焼きそばを食べて、オランダの首都アムステルダムに到着するまでを見開き2ページで書ききります。
100文体もあるので、あなたの好きな文豪文体があること間違いなしです。
ブログを書く文体についても参考になります。
今日のエンジョイ!
この本を読んだら、カップ焼きそばをつくるときに心の中で実況してしまいました。
文章だけではなく、絵でも楽しめる内容となっています。
たとえば「藤子不二雄が三島由紀夫を描いたら」
これは見てのお楽しみ。(最初の画像は「手塚治虫が太宰治を書いたら」を田中圭一が書いたら)
気になったらぜひ読んでみてくださいね。
それではまた!
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