どーも!グッチー@098takashiです。
沖縄本島北部に新しいテーマパークができるのをご存じですか。
その名も「ジャングリア」
このジャングリアをしかけているのが、マーケティング会社刀の代表森岡毅氏。
その森岡氏が苦しかったときの話を長女に向けた手紙形式としてまとめたが、本書
『苦しかったときの話をしようか』
です。
就職活動で悩んでいる人、子どもがいる父親(特に娘がいる父親)、今の仕事で悩んでいる人におすすめしたい一冊です。
『苦しかったときの話をしようか』(森岡毅)の紹介
『苦しかったときの話をしようか』
森岡氏はバリバリのマーケター。
マーケターというのはデータを分析して売れる商品をアピールしていく、緻密な計算かつ大胆な行動力が必要とされる職業でしょう。
あの有名テーマパーク「USJ」を再生させた人物として森岡氏知る方も多いのではないでしょうか。
著者の森岡毅氏は、1972年生まれの神戸大学卒業後、1996年にP&Gに入社し、ブランドマネージャーやウェラジャパン副代表を歴任。
2010年にUSJに入社し、「森岡メソッド」と呼ばれる独自のマーケティング手法を導入、経営危機をV字回復させました。
2017年にUSJを退社後、マーケティング集団「刀」を設立し、現在では沖縄テーマパーク「ジャングリア」プロジェクトを手掛けるなど新たなプロジェクトに取り組んでいます。
著書も多数あり、テレビ出演も積極的に行っていますよね。
先日「ガイアの夜明け」でも拝見しました。
この『苦しかったときの話をしようか』を読んでまず思ったことは「世の中のことについて正直に書いている」です。
この本の内容は当初は就職活動を行っている森岡氏の長女に向けて世の中の現実を教えるために書いたものでした。
ですから端的に言って「世の中強いものが勝つ」という仕組みができあがっている、という話を偽りなく書き表していると感じます。
世の中の建前は「みんな平等に、分け隔てなく豊かになっていく」ですよね。
でも実際周りを見渡してみてどうでしょうか。
正直、学歴社会は根強く、大企業、公務員に就職した人たちはいわゆる「安定の勝ち組」ですよね。
そんな本音と建前のある世の中をどう生き抜いてい行けばよいか。
著者は「世の中の現実を見極め、正しい選択をすることで人は目的に近づいていくができる。そのために重要なのは、さまざまな現実を生みだしている”構造”を明らかにすること」と述べています。
例えば、花屋に咲いている花というのは、ただのどこにでもある花ではないですよね。
花屋に並んでいる花は、畑の中から選ばれた言わば「勝ち組」
花屋の店先に並んでいる、それだけで実は「オンリーワン」ではなくてほぼほぼ「ナンバーワン」なんです。
花屋に並んだからには、まずナンバーワンを目指してみろ、と著者は説きます。
そして私たちの年収を決めるのは、
- その人の職能の価値
- 所属する業界の構造
- 成功度合いによる違い
です。
そう、すでに就職した業界と身に着けている強みで年収が決まる、という「構造」を理解する必要があります。
そのためには苦労をする必要があり、自分にあった苦労を見つけるため「パースペクティブ」自分が認識できる世界を広く持つことが重要です。
そして幸せになるためには、具体的な「こと」から発想するのではなく、自分が「どんな状態」ならハッピーだろうかという「未来の状態」から発想することが自分の強みを見極めることにつながります。
要するに「自分がナスビなら立派なナスビを目ざせ、キュウリなら立派なキュウリを目指せ」というわけです。
そして、自分の強み「MyBrand」を構築するにはどうした良いか。
「ブランド・エクイティー・ピラミッド」という概念を用いて説明しています。
「ブランド・エクイティー・ピラミッド」について、そのまま言葉を検索してみてください。
解説している記事がたくさん出てきます。
この「ブランド・エクイティー・ピラミッド」を作成できたら、あとはできるだけ一貫した態度をとること。
自分の強みを把握する、その強みをさらに発展させる、維持するために一貫した行動をとることが、これからの激動の時代を渡り歩く肝だ、と長女に語り掛けるわけです。
ここまで読むと
「なんだそんなの森岡さんみたいに心の強い人だからできるんでしょ」
と思ってしまいますよね。
しかし話は途中からまさに著者が苦しかった時の話になっていきます。
今となっては「鉄人森岡」の感じがありますが、アメリカに転勤して言葉の壁、ブランドマーケティングの失敗などもあり、電話の着信音が鳴ることすら恐怖を感じるくらい仕事に苦しんだ時代があったというものです。
この仕事に苦しんだ部分が私自身一番共感が持てることでした。
私も以前仕事が精神的につらい時期があり、電話を受話することが恐怖に感じる時期がありました。
正直今でもお客さんから電話がかかってくるのはドキドキします。
では苦しい時代をどう乗り越えるのか。
結局は「恐怖突入」その苦しみに突っ込んでいけ。
「迷ったときは苦しい方を選択しろ」
なんですよね。
大切なことは自分の強みで戦うしかないこと、そのために自分の強みを知っておくこと、この2つです。
「結局人が自分の弱みを克服できるのは、その人の強みとなる特徴の周辺だけだ」
つまり、強みをもって弱みを制す、圧倒的強みは弱みを打ち消す、ということなんですね。
そして最後に語られるのは
「友達はいなくてもいい、真剣に目的を追求するなら手を取り合って同じ目的を追求する仲間をであることができるだろう」
ということ。
確かに、同じ仕事の同僚でも、なんだかこの人の考え方嫌だなという人いますよね。
でも自分が仕事に一生懸命打ち込んでいるなら、中途半端な志の人は離れていって「仲間」と言える人たちが最後は一緒にがんばったという経験ありませんか。
なんかわかる感じがします。
この本を読んで強く感じたことは、この世界は残酷である、残酷であるがこの世界は確かに「君(長女)」がこれから自分の道を選んでいくことができる道だ、人生は選択だ、ということですね。
よくも悪くも自分が選んだ結果です。
世間に憂う前に自分の選択を信じて強く生き抜いていきたいですね。
『苦しかったときの話をしようか』(森岡毅)を読んで思った3つのこと
- 世の中の構造を知って自分の強みを活かせ
- 幸せになりたければ努力をしよう
- 誰にだって苦しいときはあるし夜明けもくる
今日のエンジョイ!
自分の強みを理解してまっとうな道を歩んでいこう!
『苦しかったときの話をしようか』(森岡毅)の情報
書籍名:苦しかったときの話をしようか
著書名:森岡毅
出版社:ダイヤモンド社
出版日:2019/4/11
エンジョイ度:★★★★
おすすめの読み時:仕事が苦しくてくじけそうなとき
キーワード:仕事、人生、自己啓発
ページ数:308ページ
目次:
第1章 やりたいことがわからなくて悩む君へ
君の宝物はなんだろう
会社と結婚するな、職能と結婚せよ
第2章 学校では教えてくれない世界の秘密
そもそも人間は平等ではない
君の年収を決める法則
第3章 君の強みをどう知るか?
まずは目的を決めよう
ナスビは立派なナスビになろう
第4章 君自身をマーケティングせよ!
面接で緊張しなくなる魔法
My Brand設計の4つの要点
第5章 苦しかったときの話をしようか
劣等感に襲われるとき
無価値だと追いつめられるとき
第6章 自分の「弱さ」とどう向き合うのか
「不安」と向き合うには
未来の君へ
おわりに あなたはもっと高く飛べる
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